Gallery道の駅若狭おばま

若狭の海と京の都を結んだ「鯖街道」の起点である湊町・小浜の道の駅増改築プロジェクト。既存の物販館を増築し別棟の情報館と一体化することで、観光客に対する機能拡充と地域住民にとっても新たな居場所となる施設を目指しました。
売場のゾーニングを地域特産物が生まれる環境を想起させる「里」・「海」・「まち」の3 つのエリアで構成し、それぞれのエリアにシンボルとなる造形を配置。それと合わせて市内観光地や地元産業の映像を流すことで、作り手と観光客を結ぶきっかけを生み出しました。観光客を現代の行商人と見立て、お土産を購入することがひとつの観光体験として利用者の記憶に残るよう施設を計画しました。


当社デザイナー・山平武史（やまひら・たけし）のコメント
地域住民が過ごす何気ない日常や小浜市独特のゆったりとした空気感を感じられるような施設にしたいと思い、あえて土着的な表現を取り入れることにしました。偏ったデザインにならないよう地域スタッフと相互に確認し合いながら共に形作っていくことで、竣工後もクライアントが自ら更新していける温かい空間になったと思います。空間の豊かさが向上したことに比例して、スタッフの方々の意識も良い方向へ変化したことが何よりも嬉しい結果であったと思っています。