GalleryT-LOGI あきる野

東京建物株式会社様の物流施設「T-LOGI」ブランドのひとつである「T-LOGI あきる野」。本施設における東西エリアそれぞれのエントランス・従業員休憩室の設計・施工を担当しました。
「あきる野だから、できること」をデザインコンセプトとし、遠く広がる奥多摩の山脈や、周辺の田畑の匂いや情景の美しさを内装に落とし込み、空間を表現しています。休憩室内には、山脈を思わせる連続した折れ天井に、岩肌のような壁面やブース席をリズミカルに配置しました。
あきる野の市木であるキンモクセイの花から「黄」、特産のトウモロコシの葉から「緑」のカラーを抽出し、東西それぞれに散りばめることで、外部環境と内部空間を緩やかに繋げています。
エントランスにおいてはT-LOGIブランドの外装意匠をモチーフに、ブロックを東西それぞれの色彩で染め上げて配置することで、「T-LOGI あきる野」らしさを表現しました。
鮮やかな色彩を、一見不釣り合いな自然の造形でまとめることで、あきる野の自然が持つたくましさや力強さを空間に生み出しました。


当社デザイナー・松尾祐弥（まつお・ゆうや）のコメント
郊外に建つことの多い物流施設は、その機能や外観の設えが、周辺環境から浮いて見えてしまうことが少なくありません。
ESに企業の意識が向く昨今、内装の設えがカジュアルな物流施設は増えていますが、その土地らしさや匂いをふと感じること、環境に寄り添うことのできる空間はそう多くないように感じます。
働く人にとって、まちの人にとって、この施設がこの土地にあることを受け止めていただけるような空間を目指し、お客様と慎重に素材や造形、レイアウトを検討し、デザインを構成しました。また、内装における奥多摩産木材の使用により、環境に配慮した施設としての認証取得を後押しすることができました。