Gallery鮨ひじり

世界をリードする高質な都市拠点・グラングリーン大阪内のプレミアムなレストランゾーン「GRAND CHEFS’ VALLEY」に、新たな鮨の名店「鮨ひじり」が誕生した。企画から、デザイン、設計、施工まで一貫して当社が手掛け、食と空間の融合を追及した。

┃要望・課題
・路面店からの移転を機に、ワンランク上の洗練されたおもてなしを実現したい
・商業施設内の限られたロケーションで世界観の構築を図ること
・席数(14席のカウンター席と個室2～3席)必須のレイアウト案が求められた

┃当社の取り組み・想い
店舗全体を“舞台”に見立てて構成した。ここでの主役は、料理や食材で、そこに大将の所作が光と影をまとわせ空間に変化をもたらしている。店名「ひじり＝聖」は大将の名に由来し、神聖さと徳を象徴する「光と影」を用いてデザインを施した。客席は天井高をあえて抑えることで舞台に包み込まれるかのような没入感を高め、一方で席に着くと厨房上部の天井の高さに驚かされる。世界観に浸れるよう、見上げた際に視界に照明器具が入らないよう細部まで配慮した。さらに照度と色温度を段階的に変化させる演出を加えることで、食事に“起承転結”のリズムが加わり、温もりと静けさが共鳴する食空間が実現した。素材の精度と職人技、光と影が織りなす空間が、日本のもてなしと一期一会の精神を体現し、食を特別な文化体験へと導いていく。