Local Community名古屋で開催した「NAGOYA Archi Fes 2021」に協賛企業として参画

2021.04.26

産学連携プロジェクトとして、愛知県名古屋市で開催された「NAGOYA Archi Fes 2021中部卒業設計展」(2021年3月23日、24日)にて、展示什器(陳列・設置するための器具・器材)と来場者に新型コロナウイルス感染対策を促すためのサイン(案内看板)の設計、制作支援を行いました。

 

NAGOYA Archi Fes 2021(以下、NAF)は今回開催した「中部卒業設計展」をメインに、各種設計展の会場デザインや地域の建築家とのイベント開催など多岐にわたる活動を行っています。今年度で8年目を迎えたNAFには中部地方に拠点を置く10大学総勢99名の学生が在籍し、70名の学生が今回の中部卒業設計展に参加しました。
中部卒業設計展は中部地方で建築を学ぶ学生たちの卒業作品展です。本イベントでは自身で制作した卒業設計の展示のほか、参加学生の趣味などを記載した自己紹介パネルの展示を行いました。

 

■産学連携プロジェクトを通して、学生の成長および地域社会の活性化を支援
当社は建築やものづくりを学ぶ学生の支援を目的に本イベントへ参加しており、今年で3回目となります。今年は学生が考えた展示什器と来場者に新型コロナウイルス感染対策を促すサインの設計・制作の指導を行いました。当社社員が直接学生を指導し、学校で学ぶだけでは身につけられない、ものづくりについてのプロフェッショナルな視点やビジネス現場で必要な知識、スキルを学生が学べる機会を提供しました。

当社はこれまでも、国内各地で学生や学校と空間づくりをともに考え、地域社会の発展に貢献するための取り組みを行ってきました。今後とも、学生や学校のパートナーとして一緒に空間づくりを行うことで、地域との協調関係を構築し、地域社会の活性化や発展に貢献していく所存です。

 

■学生と共同で制作した什器とサイン
今回の什器は学生のデザインをもとに制作しました。コンパクトに収納できて、珍しい形の什器にしたいという学生の要望で、その場で好きな形に組み立てることができる組み立て式の什器としました。基本となる什器を16台制作し、積み上げたり、前後左右の向きを変えて並べたりなど置き方によって様々なパターンで使用が可能となりました。

当初、学生が希望した什器は設計が複雑で、強度や費用等の問題もありました。しかし、当社の社員と学生の間で何度も話し合い、現実的な予算や制作手法を導き出して完成にたどり着くことができました。

学生と話し合いを重ねて制作した什器
強度の問題をクリアし斜めの形にも組み立てが可能に

 

今回の什器は複雑な形にも対応できるよう、強度のあるヒノキを使用し制作しました。ヒノキを使用したことで斜めの形にも組み立てることができました。組み立て式のため、簡単に什器を分解することができ運搬に適したものとなりました。

学生の手描きで作成
アルコール消毒液のサイン

 

来場者に検温とアルコール消毒への協力を促すサイン。遠くからでも消毒液の設置場所がすぐに分かるデザインにするなど、学生のアイデアが生かされています。

今回の制作に参加した学生からは、ものづくりの楽しさや達成感を味わえたという喜びの声のほか、理想を予算内でどう実現するかなど的確なアドバイスをもらうことができ視野が広がった、など感謝の声もいただきました。

 

■産学連携プロジェクトのプロセス
〈学生とのMTG風景/2021年1月~2月〉

イベントの詳細、学生が制作したいと考えている什器のイメージをヒアリング。社員から学生にアイデア出しの方法や制作における課題点などを伝えました。

学生からの資料では耐久面や収納に関して問題があり、そこをカバーするアイデアを提示していきました。

〈当社社員との什器制作/2021年2月〉
学生の要望をもとに什器の提案・指導を実施。学生が考える什器を実現するための構造上や費用面の課題など、現実的に仕上げていくための難しさを伝え、学生が新たな視点を獲得するきっかけを提供しました。

展示什器の組み立て練習風景。どのかたちが良いか試行錯誤を重ねました。

木枠の組み立て、部材のやすり(ペーパー)がけなどは、学生たちが直接行いました。