InfoSCアカデミー卒業論文のテーマで社内セミナーを実施

2024.04.12
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当社は、ビジネススクール「SCアカデミー」(主催:一般社団法人 日本ショッピングセンター協会)で学んだ社員2人による、同スクールの卒業論文をテーマとした社内セミナーを開催しました。社員の知識向上と人的ネットワークの拡大を図るとともに、社内に学びを共有することで、中期経営計画「進化発展」(2023-2025年度)の目標の一つ「全社員活躍の実現」の達成につなげます。同スクールはショッピングセンター(以下、SC)を技術的・体系的に学ぶことで、SCの潮流や将来動向について理解を深めるためのプログラムです。当社は2014年より毎年、複数の社員を推薦のうえ、受講を推奨しています。

今年は、商環境研究所・場づくり室の河原りょうこと、開発本部・大阪開発部の米谷(こめたに)理沙が参加しました。同スクールでは1年間の学びの集大成として、卒業論文を発表します。河原は「学びの場としてのSC -SC×学びが育む創造性-」、米谷は「SCとDAOのシナジーモデル -SCにおける新たな組織経営-」をテーマに論じ、そのうち米谷の論文が佳作に選ばれました。詳細は以下をご覧ください。

 

■河原りょうこ「学びの場としてのSC -SC×学びが育む創造性-」
日本社会が人口減少・少子高齢化など多くの構造的課題に直面する中で、SCには新たな魅力を生み出すことが求められています。今回、その視点の一つとして「学び」に着目し、その中でもリベラルアーツを通した、SCの新たな高付加価値化についての可能性を探りました。働き手の学び直しや子どもたちへのクリエイティブ教育などへの興味関心が高まる中、人生を豊かにするための「学び」を切り口とした場づくりを描いていくことが、これからのSCの成長・発展に効果的だと提起しました。「ショッピングのみならず、生活を通して学びに触れられる環境を幅広く提供することこそが次世代のSCの役割であり、ほかのSCとの差別化につながる新たな付加価値となる」と述べ、今後もSCの可能性を模索しながら、業界の裾野を広げる活動を継続していきたいと語りました。

 

■米谷理沙「SCとDAOのシナジーモデル -SCにおける新たな組織経営-」
「EC(電子商取引)の台頭など、世の中が変化する中で、家賃収益に次ぐ新たな収益構造モデルの構築が喫緊の課題」として、その解決につながるアイデア創出や変革に向けて、SC運営にDAO(分散型自律組織)(※)の仕組みを取り入れることを提案しました。DAOという新たな組織の在り方に基づき、「購買価値から運営価値へと領域を拡大させる、新たなパートナーシップ経営を示したい」と強調しました。DAOの仕組みを活用することでブロックチェーンでつながることができ、「商圏外であっても、運営の一部に関与したことで施設に愛着を持ってもらい、地域の関係人口増加にも期待したい」と展望しました。

(※)DAO:一般的な「トップダウン型」と異なり、特定のリーダーを擁さず、自由な意思に基づいて行動し、決まり事は多数決などで行うWeb3.0時代の新しい組織概念のこと

 

■SCアカデミーとは
次世代のSC経営者層の育成を目的に、2007年に創設されたビジネススクールです。これまでに 629人が受講し、17期となる今回は38人が受講しました。前期よりオンラインを活用し、遠方からも受講できるようになりました。